東はペンギン、西はカモノハシ。なーんだ?

正解はICカード乗車券のマスコットキャラクターでしたー。JR東日本はSuicaのペンギン。JR西日本はカモノハシのイコちゃん。なお、Suicaペンギンは南極出身東京在住で好物は魚肉ソーセージ。カモノハシのイコちゃんは「ICOCA(いこか)ってればやくてあわせ」のアイウエオ作文的な感じでカモノハシになっている。

東でもカモノハシ、西でもペンギンの日がやってきた

上のラベルでイコちゃんが「8月1日からICOCAが首都圏でも使えます。(仙台エリアでもOK)」と伝えているが、これは2004年の8月1日。大阪でSuicaが、東京でICOCAが利用が可能になった日だ。SuicaとICOCAの相互利用開始日に記念ICカード乗車券がJR東日本・JR西日本で各5万枚ずつ発行された。「Suicaペンギン」と「カモノハシのイコちゃん」が電車ごっこしている図柄になっている。ただ電車ごっこの先頭が、JR東日本発行の5万枚はSuicaペンギンにJR西日本発行の5万枚はイコちゃんになっている。まあどっちが先頭でもカワイイ図柄だ。

駅ナカでも街ナカでもペンギンの日もやってきた

乗り越し精算だけでは無く、駅ナカの立ち食い蕎麦やコインロッカー、街ナカのコンビニ、タクシーでもSuicaがあれば支払いができる(もちろん十分なチャージがあることが前提)。今では当たり前になっているが、その始まりは2003年にさかのぼる。

当時、電子マネーと言えば2001年に設立されたソニーグループとNTTドコモなど11社が出資してできたビットワレット株式会社のEdyが主流だった。それから2年遅れてSuica電子マネー利用が試験的に始まった。翌年の2004年にコンビニチェーンであるファミリーマートの一部店舗で利用開始。2005年には関東地区のビックカメラや貸駐車場タイムス、ファミリーレストランのジョナサンの一部店舗での利用を開始。利用可能範囲を店舗数増と様々な業種へ広げていった。

「駅ナカでも街ナカでも」にはとどまらず、2008年には列車ナカである新幹線の車内販売でも利用できるようになっている。

現金いらずの生活の先駆者とペイの登場

少額では使いにくいクレジットカードでも無く、取り出したりお釣りのやり取りがある現金でも無く、気軽に使える電子マネー。2020年3月時点で8,273万枚のSuicaが発行(2019年3月比較1.53倍)され、交通系電子マネー全体で月間の利用件数が25.3千万件(2019年3月比較1.24倍)とサービス開始から右肩上がりになっている。(参照資料:JR東日本2020ファクトシート)

しかし、2018年ころからPayPayを初めとするQRコード決済が普及し始め、電子マネー・電子決済の市場も混沌としている。今まで右肩上がりで伸びてきたSuicaの今後に注目したい。