東京銀行
1946年に設立された外国為替銀行。前身が特殊銀行である横浜正金銀行でありその引き継ぎのため外国為替銀行という特殊銀行であったが、便宜上都市銀行として扱われ都市銀行間を接続するCD/ATMの相互接続ネットワークであるBANCSにも参加している。本店が日本銀行の隣である日本橋本石町一丁目であったことが特殊銀行である名残を残していた。
三菱銀行との合併
1995年3月に日本経済新聞のスクープとして東京銀行と三菱銀行の合併が報道される。合併劇は水面下で進められ、スクープとして発表された時は東京銀行・三菱銀行のディーラーたちが、どよめきパニックになったとのこと。
余談ではあるが、社長交代などの会社上層部の出来事は下の人間にはまったく伝わってこない。自分も勤めていた会社の社長が交代したとき、取引先からの電話で知って、自分の会社のホームページで確認したことがあった。真下にいると雲の上は見えないんだなぁなんて思ったものだ。
東京三菱銀行の誕生
前述の通り、特殊銀行である東京銀行が存続会社となるわけにいかず、三菱銀行が吸収される形になった。しかし、初代頭取は東京銀行出身者でたすき掛け人事がおこなわれた。
1996年4月に合併「東京三菱銀行」となった。「東京」の後に「三菱」が来ている名前は合併時の力関係とか関係なく、初代頭取が東京銀行出身であったからとうところが大きいらしい。あと、海外で名が通っているため「東京銀行」を前に持ってきた側面もある。
一方その頃、三和銀行と東海銀行は……
在阪の3銀行、三十四銀行・山口銀行・鴻池銀行が1933年12月合併して「三和銀行」になった。また、中京圏に本社を置く3銀行である愛知銀行・名古屋銀行・伊藤銀行が1941年に合併、「東海銀行」となった。
その後、バブル崩壊からの東海銀行の不正融資事件があり、三和銀行が主導権を取る形で東海銀行との合併が実施され「UFJ銀行」が生まれた。2002年のことだった。
しかし、この合併は相思相愛でなく旧三和銀行と旧東海銀行派閥の熾烈な内部抗争や金融庁特別検査による経営陣の退陣・逮捕などが発生、内部が大混乱になった。
救済で生まれた三菱東京UFJ銀行
ごたごたを極めていたUFJ銀行を2006年に吸収合併する形で東京三菱銀行が手を差しのべ、「UFJ銀行」という名称の銀行は4年も持たず、「三菱東京UFJ銀行」がうまれた。
その「三菱東京UFJ銀行」が生まれたときのポケットティッシュラベル。ディズニーキャラクターオリジナルグッズのキャンペーンを展開していることが分かる。
なお、三菱東京UFJ銀行は(現:三菱UFJ銀行)日本で唯一ディズニーをイメージキャラクターとして採用している。これは前身銀行の一つである三菱銀行と同じ三菱系の三菱地所がおこなっていた「日本へのディズニーランド誘致運動」の一環として三菱銀行と版権契約を結んだことをから続いているとのこと。そのころ、今のみずほ銀行の前身である富士銀行がディズニーと契約しようとしたが拒否されたという逸話がある。
そして三菱UFJ銀行へ
2018年に「三菱東京UFJ銀行」から「三菱UFJ銀行」に名称を変更。東京銀行の「東京」の文字は名称から消えた。なぜだか分からないが、三菱UFJ銀行と名称が変わった。きっと大人の事情とかがあるのかなと思うが、消えたという事実しか自分は分からない。
そのうち、東京銀行・三菱銀行・東京三菱銀行・三和銀行・東海銀行・UFJ銀行・三菱UFJ銀行のポケットティッシュラベルを集めていきたい。集めたときに銀行名の謎がわかったりわからなかったりする気がしなくもない。